2020年12月14日

宝石鳥

『宝石鳥』
著:鴇澤亜妃子

神の遣いである宝石鳥の子孫が治めるシリーシャ島。島を訪れた植物学者と恋に落ちた女王は、その身を二つに分け、半身を島に残し、自らは恋人と海を渡った。だが身を二つに分けるなど所詮無理なこと、女王は一枚の肖像画を遺して消えてしまう。そして百年後、島では新たな女王即位の儀式が迫っていた……。不思議な力を持つ仮面の女、女王の魂を引き継ぐ儀式、喪われた半身。第二回創元ファンタジイ新人賞受賞、死と再生の傑作ファンタジィ。
「BOOK」データベースより

Kindle Unlimitedのお試しのお知らせがあり、3ヶ月で99円と言う破格ぶりでしたので、即座にポチリ。
そのおすすめに出てきたのがこちらの作品で、紹介を読むと確かに私の好みに近いかも……と早速読んでみました。

面白かったです。
テンポも良いですし、何より情景描写が豊かで素敵でした。南の島のリゾートへ行きたくなりました!

一つ一つのエピソードがしっかりしており、どれか一つでも別のお話になりそうなほど。
花守の話ももっと聞きたかったです。

宝石鳥の伝説がとっても素敵でした。
アイリアノスの庭園やシリーシャ島のお祭りの色鮮やさは、是非とも映像で見てみたいです。
他の世界も凄〜く気になりますし。

ちょっと引っかかったのは、世界観の微妙さでしょうか。
全体的に世界観の説明が不足していたのが勿体ないです。
現実世界と地続きの世界を表現したかったのだろうかと思うのですが、あまりに読者任せになってしまっていたと思います。
シオラが真狩を指して「東方風の顔立ち」と思ったあたり、やはり人種的な違いや、西洋・東洋の概念もある世界なんだと分かりましたが……。他にも西暦を使用していたり。
シリーシャ島は架空の島(または国)で勿論良いのですが、石蓮やアイリアノスは日本やヨーロッパの実在都市のどこかで良かったのでは、と。せめて一度でも「日本の〜」や「ヨーロッパ近郊の〜」との言及があれば違和感を抱かずすんなり入り込めたのですけれど。

あと、非常にしょうもない事ですが……手の骨はちょっとどうなのかなって……。
荼毘に付したらそんなに完全には残らないですよね。まさか骨格標本のように加工したのかな、とか……。
ミステリーやホラーも好きなので、ついついそっち方面が気になってしまうのでした(^^;)

でも上述の部分以外はほとんどマイナスのない作品で楽しめました。
Amazonのおすすめって凄いな〜と感心していたら、続いて出てきたおすすめが『飢え渇く神の地』。
お、同じ作者だったんですね……気づきませんでした……(*_*)
でも確かに世界観の曖昧さも、登場人物が全員いい人なのも、映像で見たいと思うのも同じ……!!
こうなったら、次作も読んでみたいと思います!
posted by ミクロン at 21:00 | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする